よりよいホームページを完成させる3つのポイント2018/2/5

ホームページをお願いしたいが、どこから進めて良いかわからないそこのあなた!!

何を成すのが目的なのかわからない段階では、まっとうなデザイン案を出すことは簡単ではありません!!

そこで今回は、制作会社にデザイン案を出してもらうまでに、発注側が伝えておくとよりよい提案を引き出せる、3つのポイントをご紹介します。

より良い提案をもらうには、まず「ギブ&テイク」の「ギブ」が基本!!

デザイン案を出してもらうまでに必要な「ギブ」を明確にしておきます。
まず必須なのは次の3つです。

・成し得たいこと
要は、「こんなデザイン」「こんなコンテンツ」ではなく、ビジネスにつながる目的です。

・具体的な要望(社内での声や社長から、ばらばらと脈絡もなく言われているようなこと)
もちろん上記の成し得たいことと真っ向から矛盾するものもあるかもしれませんがそれも含めて。たとえば、「スマートフォン対応せよ」とか「多言語対応せよ」とか「SNSに力を入れよ」とか。

・予算と納期
決まっていない場合も、確かに多いと思います。その場合は、予算はいくら位なら社内稟議(りんぎ)がとおりそうかという、あなたの予想でも構いません。

そのほか、もし現状サイトの情報があれば、あたりはつけやすくなります。サイト構成、コンテンツボリューム(ページ数)、現状の訪問者数、他アクセス状況、現状の運用体制……などなど。

この程度のギブがあれば、制作会社からより良い提案をテイクできるでしょう。

これをもとに、いろいろな制作会社に問い合わせて、フィードバックをもらいます。可能であれば、フィードバックを活かした提案依頼書(RFP)を制作してコンペなどを行えば、デザイン案を出してもらうことも不毛な行為ではなくなるかと思います。

デザイン案を優先させる危険性!!

ホームページが単なる会社紹介や広告ではなく、お客さまへのサービスであるという認識が広まっている時代に、いきなり「デザインをお願いします」という声を聞く機会があります。
もちろん予算が明確に決まっていて、やることや求める成果、目標などが明確に設定されているなら、話は別です。しかし現実には問い合わせの中に含まれていることが多いです。

いまのWeb担当者は、数ある業務の1つとしてWebにかかわっているケースをよく目にします。ホームページが企業の業務の1つとして、明確に位置づけられ始めたいまは、営業をやっていた社員が、部署移動でいきなりWeb担当者になることも珍しくはないでしょう。どこから始めればよいかわからず、とりあえず絵(グラフィックデザイン)という発想もあるかもしれません。

Web担当者によって、制作段階での依頼の表現は様々です。
例えばこんな要望があったとしましょう。

Web担当者A トップページのデザイン案を3つお願いします。
Web担当者B 詳細ページのイメージ、リストページのイメージ、トップページのイメージをお願いします。
Web担当者C デザインはもちろん、きれいに越したことはないのでお願いします。

しかし、その制作会社のデザインセンスが知りたいのであれば、過去の実績から、このサイトをデザインしたデザイナーに依頼したいとオーダーすれば済むことかもしれません。こういった要望に対し、制作会社の対応も様々になります。

制作会社A ページごとに御社の要望を細かく承ります。まったく方向性の違う案をお持ちしますので、選択してください。
制作会社B 具体的なデザイン案をいくつかお出ししますね。
制作会社C 実際に、御社の製品データでプロトタイプを作ります。

確かに親切だが、実際どうやって作るのでしょうか。

・その会社のことをどの程度知っているのだろうか?
・とりあえず出すデザイン案は、本当にクライアントが達成するべきことを実現するものになるのか?
・問い合わせごとに、どれだけ労力を使えるのだろうか?

こんな発注や対応では、満足が行く提案は出てこないし、お互いに消耗するだけであるとお考え下さい。

制作会社を有効に使うには、発注前から準備が必要!!

デザインだけでなく、見積もりについても考えてみて下さい。
何が目的で、その成果をどのように測るのか?などを決めずに見積もりをとっても、各社の提案の比較はできないはずです。
また、いろいろなデザイン案を見ても、目的・成果・目標などが明確でなければ、どれがいいか決めようがないはずです。
それとも、社長や上司の好みで決めますか?

デザインも見積もりも同じことです。発注側のWeb担当者さんにお願いしたいことがあります。
制作会社に問い合わせるときには、「何を」「いくらで」「いつまでに」達成したいのかを決めておいてください。(難しくても、できるだけイメージしてください)
それを受けてどう対応するかが、制作会社の個性であり、評価基準や選定理由になります。

・たとえば、御社の要望にや質問に、即答で意見をくれる制作会社
・「こうすれば、もっといいですよ」「こう進めたらどうですか?」とアドバイスをくれる制作会社
・「それはなかなか難しいです。コストや納期、内容を再検討すべきではないでしょうか?」と厳しい意見をくれる制作会社

そういったアドバイスを聞いて、Web担当者さんが一番合いそうな制作会社を選ぶ。
制作会社を有効に使うにはどうするかを、発注前から考えてみてください。しかも、プロジェクトが始まってから後悔しないように、このタイミングで根掘り葉掘り、聞きたいことを聞いてみてください。

対応する人のレベルも含めて、その制作会社のことがよくわかるはずです。人の話や噂ではなく、自分自身で選択するべきなのです。それこそが、Webプロジェクトの最初のWeb担当者の仕事ではないですか?

まとめ

まっとうなデザイン案や要望に対するいい提案をもらう為には、発注者側のWeb担当者さんに事前準備をして頂くことが良いでしょう。

【よりよい提案が引き出せる3つのポイント

・成し得たいこと
・具体的な要望
・予算と納期

他にも現状のホームページの状況が分かればなお良いでしょう。
お互いに満足をいく制作物を早く完成させるために、「ギブ&テイク」で進めていきましょう。